この楽曲のルーツを辿ると、北朝鮮におけるプロパガンダ音楽の緻密な計算に突き当たる。作詞を手掛けたのは尹斗根、作曲は安正浩。いずれも同国の音楽界において国家的な重責を担ってきた人物だ。
演奏を行ったのは、80年代から90年代にかけて同国のポピュラー音楽を牽引した普天堡電子楽団である。従来の軍歌が持っていた重苦しく壮大なイメージを覆し、西側のシンセディスコ調の電子音を大胆に取り入れた。この過剰なまでの疾走感とキャッチーなメロディラインこそが、政治的意図を超えて人々の聴覚を捉えて離さない劇薬となった。