海洋バイオテクノロジー業界にとって、クラゲの大量発生(ブルーム)はもはや単なる環境被害ではない。無尽蔵に湧き出る高価値な未利用バイオマス資源への転換点だ。
かつては駆除や廃棄に莫大な費用が投じられていたが、現在は医療用創傷被覆材(再生医療用バンデージ)や、組織工学における細胞培養スキャフォールド(足場材料)としての開発が急速に進む。さらには、石油由来プラスチックを代替する生分解性ポリマーの原料としても研究が進んでおり、海洋廃棄物を高付加価値なバイオ素材へと変身させるサーキュラーエコノミーの成功例として期待が集まっている。