なぜこの手法は「脂肪だけ」を狙い撃ちにできるのか。その謎を解く鍵は分子栄養学にある。生体はエネルギー不足に陥ると、筋肉を分解してアミノ酸を取り出し、糖新生によって血糖値を維持しようとする。これが従来の断食で筋肉が削げ落ちてしまう生化学的なカラクリだ。
しかし、あらかじめホエイプロテインと米麹甘酒から必要最小限の糖質とアミノ酸を供給しておけば、筋肉の自己融解を起こす必要がなくなる。インスリンの過剰分泌を防ぐ絶妙な低糖質状態がキープされるため、肝臓と脂肪組織は体脂肪を分解してケトン体を産生し始める。筋肉を守りながら脂肪だけを優先的に燃焼サイクルへと送り込む。生化学のロジックに裏打ちされた無駄のないシステムがここにある。