ファンの情熱が時に暴走し、社会的摩擦を生んできたことは否定できない。ファインダー越しの完璧な一瞬を追い求める撮り鉄による危険行為や私有地への立ち入りは、連日のように批判の対象となってきた。しかし、その過激な一部の行動の裏で、大半のファンが抱く自浄作用と苦悩はあまり報じられていない。
一方、旅の行程そのものを愛する乗り鉄たちは、過疎化が進むローカル線の存続問題と直面している。切符を買い、駅弁を味わい、沿線の風景を記憶に焼き付ける行為は、赤字路線を支える貴重な経済循環でもある。罵声が飛び交う殺伐とした撮影地から、地域住民と笑顔を交わすローカル線の車内まで。愛好家コミュニティは今、モラルと情熱のバランスをどう保つべきかという重い問いを突きつけられている。