すべての始まりは、ほんの小さな偶然だった。若手時代、眼鏡をかけた近藤春菜の立ち姿がベテラン俳優・角野卓造に酷似していると共演者に指摘されたあの瞬間。そこから繰り出された一喝こそが、日本中を爆笑の渦に巻き込むロケットの着火点となった。
当時は誰も予想していなかったはずだ。一発ネタとして一瞬で消費され、忘れ去られるのがバラエティ番組の常。しかし、この返しだけは違った。言えば必ず笑いが起きる。振る側と返す側のあいだに一瞬で完成する、勝手知ったるグルーヴ感。それはまるでジャズの即興演奏における完璧なセッションのように、観客に心地よいグルーヴを提供し続けたのである。