本作の心臓部と言えるのが、原作者・貴家悠による緻密かつ重厚なシナリオと、作画・橘賢一が誇る圧倒的な画力の化学反応だ。最新話において、主人公の膝丸燈が見せた鬼気迫る戦闘パフォーマンスは、これまでの苦闘をすべて凝縮したかのような壮絶さを極めている。彼の肉体に宿る特殊な能力が極限まで引き出される描写は、読者の胸を打たずにはいられない。
しかし、事態は一筋縄ではいかない。燈たちの前に立ち塞がったのは、これまでに観測されたことのない「新たな変異体」だった。従来個体とは明らかに異なる異様な形態と、知性すら感じさせる狡猾な戦術。この変異体がいかにして誕生したのか、そしてその背後にどのような遺伝的変容が存在するのか。戦いの中で深まる謎は、過酷なストーリーにさらなる緊張感をもたらしている。