イタリア語の形容詞には、修飾する対象の「性別(男性・女性)」および「数(単数・複数)」に合わせて語尾を変化させる文法上の絶対ルールがあります。そのため、称賛の対象が男性一人なのか、女性一人なのか、あるいはグループ全体なのかによって、叫ぶべき言葉が厳密に異なります。
日本の一般的な感覚では、誰に対しても「ブラボー」一言で済ませてしまいがちですが、本場イタリアやクラシック音楽の通の間では、以下のように語尾を使い分けるのが正統とされています。
例えば、オペラで素晴らしいアリアを歌い上げた女性主役に対して「ブラボー!」と叫んでしまうと、イタリア語の文法を知る人からは「男性扱いにしている」と捉えられかねません。格式高い劇場に足を運ぶ際は、「女性にはブラーヴァ、全体にはブラーヴィ」と頭に入れておくだけで、周囲との一体感や鑑賞の解像度が格段に上がります。