日本の公認野球規則(Official Baseball Rules 9.13)において、パスボールは日本語で「捕逸(ほいつ)」と規定されています。その根本的な定義は、「捕手が普通の守備行為を行えば捕球または処理できたはずの投球を捕球できず、または処理し損なって、走者を進塁させた場合」に適用される記録です。
ここで重要なのは、単にボールを後ろにそらしただけではパスボールにならないという点です。記録として成立するためには、以下の2つの条件が揃う必要があります。
第一に、塁上に走者が存在し、後逸によって走者が1つ以上の進塁を果たしたことです。走者がいない場面で投球を後ろに逸らしても、打者が進塁する事象(振り逃げなど)が起きない限りパスボールは記録されません。第二に、公式記録員によって「捕手の通常の守備範囲・技術で防げた投球」と客観的に判断されることです。
つまり、パスボールは投手の投球自体に大きな破綻がなく、捕手の技術的ミスや集中力の欠如によって生じた「キャッチャーの責任」による進塁処置として定義づけられています。