地上波の電波に乗った瞬間、それは単なる奇妙な一コマだった。だが、テレビ放送業を取り巻く環境が激変した今、コンテンツの寿命は放送終了のホイッスルでは終わらない。日本テレビ放送網をはじめとするキー局が注力する配信プラットフォーム「TVer」の普及によって、深夜番組の突飛な瞬間は切り抜かれ、アーカイブとしてネット空間に放流される。
テレビ受像機の前でリアルタイムに笑っていた視聴者から、スマートフォンで倍速視聴するデジタルネイティブへ。手から手へと渡る過程で、このフレーズは瞬く間にインターネットミームへと変貌を遂げた。かつてのようにテレビが一方的に流行を押し付ける時代はとっくに終わっている。テレビが投下した偶然の「違和感」を、ネットユーザーが面白がり、加工し、再解釈して巨大な雪だるまに仕立て上げる。既存のメディアとネット空間の境界線が完全に融解した結果、この奇妙な音頭は信じがたい速度で増殖していった。