華々しい活躍の一方で、私生活では大きな決断と挫折を経験しています。新東宝でデビューした直後の1956年、一般の会社員男性と電撃結婚を発表。しかし、その結婚生活はわずか70数日余りで事実上の破綻を迎え、世間に大きな衝撃を与えました。
気になる元夫との離婚理由については、当時の封建的な家庭観と、急激に多忙を極めた女優業との激しい衝突にあったと伝えられています。妻には家庭に入ってほしいと願う相手方と、表現者としての道を歩み始めた池内さんの熱意の間で埋められない溝が生まれました。当時のインタビューでも「女優を続けるためには家庭を諦めざるを得なかった」という趣旨の告白がなされています。
スピード離婚を選択した池内淳子さんは、その後再婚することなく生涯独身を貫きました。そのため子供はいません。自らの手で選んだ孤独と自由をすべて芝居へのエネルギーへと昇華させ、誰にも依存しないプロフェッショナルとしての生き方を確立していったのです。