インターネット黎明期から広告業界を潤してきた追跡技術は、いま歴史的な転換期を迎えています。サードパーティークッキー廃止の経緯を振り返ると、先陣を切ったのは米Appleでした。同社はブラウザSafariに「ITP(Intelligent Tracking Prevention)」を搭載し、サードパーティーCookieをデフォルトで全面遮断。個人の行動を企業が監視するビジネスモデルに強烈なノーを突きつけました。
世界最大の広告プラットフォームを抱えるGoogleは、ChromeにおけるサードパーティーCookieの段階的廃止を長年予告しながらも、広告業界への影響や代替技術(プライバシー・サンドボックス)の検証を理由にスケジュールの延期を繰り返してきました。そして迎えたCookie規制2026年最新動向において、業界の力学は完全に再定義されています。
Google Chromeクッキー設定の現在では、完全な一斉強制廃止という力技ではなく、「ユーザー自身がトラッキングの可否を明示的に選択できる強力な設定パネル」が標準実装されています。さらに総務省や個人情報保護委員会による国内の法執行も厳格化し、訪問者の行動データを他社プラットフォームへ無断連携する行為への監視網は過去最高レベルに達しています。追跡型クッキーの時代は事実上の終焉へと向かい、ファーストパーティーデータとプライバシー配慮型APIへの移行が確定的な潮流となりました。