ねこ娘とねずみ男の基本的な関係性は、一見すると「捕食者と獲物」あるいは「正義の鉄拳制裁役とトラブルメーカー」という構図に集約されます。ねずみ男が目先の金儲けや欲に目がくらんで人間や妖怪を騙し、事態が悪化するとねこ娘が爪を立てて怒り狂う展開はおなじみのお約束です。
しかし、物語を深く掘り下げていくと、単純な敵対関係では片付けられない深みが浮かび上がってきます。ねこ娘はねずみ男の卑しさを毛嫌いしつつも、彼の生い立ちの孤独や妖怪としての弱さを誰よりも理解しています。ねずみ男が本気で命の危機に瀕した際には、体を張って救出に向かう場面も少なくありません。「憎まれ口を叩き合いながらも背中を預け合える腐れ縁」こそが、二人の本質的な関係性といえます。