宮地嶽神社のシンボルともいえる大石段の最上段に立つと、視界の先には鳥居をくぐり、海へと向かって約1.4kmにわたり一直線に伸びる門前町の参道が広がります。この参道の延長線上、玄界灘に浮かぶ相島へと夕日が沈み、神社と海が光の帯で結ばれる現象こそが、全国的に知られる「光の道」です。
この光景が「奇跡」と称される理由は、地形と天文学的条件が完璧に一致するタイミングが1年を通じて2月下旬と10月下旬のわずか数日間に限られているためです。宮地嶽神社は約1700年前に創建されたと伝わる古社であり、息長足比売命(神功皇后)を主祭神として祀っています。古くから玄界灘を渡る航海の安全や開運商売繁昌の神として信仰されてきましたが、夕日を御神体のように仰ぎ見るこの参道構造は、先人たちが太陽信仰と海の向こうの異国を意識して綿密に設計した祈りの軸線でもあります。
2016年に放映された嵐のJALテレビCMのロケ地となったことで、その神々しい景観は一躍全国区の認知を獲得しました。現在も「人生で一度は見たい夕日の絶景」としてメディアやSNSで絶大な人気を博しています。