WebコミュニティやSNS、知恵袋などの相談窓口には、愛猫の呼吸異常に直面した飼い主の切実な記録が膨大に蓄積されています。それらの生々しい体験談を精査すると、共通する後悔のパターンが浮かび上がってきます。
「毛玉を吐きそうにしているだけだと思い、翌朝まで様子を見てしまった」「気持ちよさそうにゴロゴロ言いながら寝ていると思っていたら、実際は肺水腫による重度の呼吸苦だった」。こうした声は後を絶ちません。ある飼い主の手記では、日中はお腹が激しく上下していることに気づきながらも食欲があったため受診を先送りし、深夜に開口呼吸を発症して救急病院へ駆け込んだものの、搬送中に胸水による心不全で帰らぬ人となった悲痛な経緯が綴られています。
獣医師へのアンケートや臨床現場からの報告でも、初診時にすでに胸水が100ml以上貯留していたり、肺水腫が重篤化してショック状態に陥っていたりする事例が頻繁に報告されています。猫は野生時代の名残から、自らの弱みを見せると外敵に狙われるため、限界まで平然を装います。「ご飯を食べているから大丈夫」「歩けるからまだ平気」という人間の感覚的な判断基準は、猫の呼吸器疾患においては致命的な判断ミスへと直結します。