日頃の食生活が薬と同等の役割を果たすという認識は、東洋だけのものではありません。西洋医学の父と呼ばれる古代ギリシャの医師・ヒポクラテスも、紀元前400年頃に以下の言葉を遺しています。 「Let food be thy medicine and medicine be thy food.」
(汝の食事を薬とし、汝の薬を食事とせよ) 海外において日本の「医食同源」を説明する場合、直訳的な表現としては以下のフレーズがよく用いられます。
- "Medicine and food share the same origin."(医療と食事は根源を同じくする)
- "Food is the best medicine."(食こそ最良の薬である)
- "Diet and medicine have common roots."(食事療法と医薬には共通の根がある)
西洋医学は投薬や外科手術による対症療法や急性期治療において目覚ましい成果を上げてきましたが、21世紀に入り、糖尿病や心血管疾患、ある種のがんなど、生活習慣に起因する慢性疾患に対しては食事指導を中心とした「ライフスタイル医学(Lifestyle Medicine)」への回帰が進んでいます。東西の文明を超えて、人類は「健康の土台は日々の食にある」という共通の結論に到達しています。