行政サービスの充実度を聞くと、「移住して住民票を移せば天国のような生活ができるのではないか」と考える人も少なくありません。実際に六ヶ所村へ住民票を置くメリットや独自の補助金・手当には、以下のような際立った施策が存在します。
- 子育て・教育支援の手厚さ:18歳までの医療費無償化に加え、小中学校の給食費補助、遠距離通学支援、高校・大学進学時の手厚い無利子奨学金制度や村内定住時の返還免除措置。
- 住宅取得への手厚い助成金:村内に新築マイホームを建設・購入する定住者に対する数百万円規模の取得補助金(各種要件あり)。
- 低廉な公共利用料金:豪華なトレーニングジム、温水プール、温浴施設などをワンコイン以下の低額で村民に開放。
一方で、六ヶ所村の住みやすさと評判に関する現場のリアルな声に耳を傾けると、お金だけでは解決できない地方固有の過酷な生活環境も見えてきます。
「冬の地吹雪とやませ(冷たく湿った東風)は想像を絶する厳しさ。マイカーの冬用装備はもちろん、ホワイトアウトによる立ち往生のリスクは日常茶飯事」「村内に大型ショッピングモールやシネコン、専門病院はなく、休日や本格的な通院は八戸市や三沢市まで車で1時間以上かけて遠征する必要がある」といった、地理的・気候的な孤立感に直面する移住者は少なくありません。
さらに、地域社会には「古くからの農漁業者コミュニティ」と「日本原燃やプラント関連企業で働く転勤族コミュニティ」の目に見えない分断が存在し、人間関係の距離感に戸惑う声も聞かれます。潤沢な福祉は魅力的であるものの、生活そのものは「下北半島の厳しい自然環境を乗り越える覚悟」が求められる場所です。