ホテル雅叙園東京の百段階段が国内外から途切れない注目を集め続ける背景には、単なる保存にとどまらない「文化財空間×現代アート」の高度な企画演出力があります。
夏の風物詩として不動の人気を誇る「和のあかり展」をはじめ、近年は伝統工芸(切子、陶芸、染色、組子細工)と最新のライティング・サウンドデザインを融合させた没入型エキシビションが定着しています。2026年の企画展トレンドにおいては、昭和初期の巨匠たちが残した静的な日本画と、現代の気鋭クリエイターたちが手掛ける動的な光や香りのインスタレーションが共鳴し、五感で歴史空間を体感するキュレーションが一段と深化しています。
文化庁が推進する歴史的建造物の積極的利活用モデルとしても注目されており、単にガラスケースの中の美術品を眺めるのではなく、「昭和の宴の気配」が色濃く残る座敷に身を置きながら、当時の粋と現代の感性が交差する時間を味わえる点が、若い世代や外国人観光客のリピーターを生む原動力となっています。