昭和から平成の時代にかけて広まった覆面パトカーに関する俗説の中には、令和の交通環境において完全に「誤った危険な思い込み」と化しているものが多数存在します。ネット上の古い情報を過信していると、予期せぬ一発免停の憂き目に遭うことになりかねません。
代表的な誤解が「覆面パトカーはすべて特種用途自動車の8ナンバーである」という言説です。結論から言えば、現在の交通取締用四輪車はほぼ100%が通常の「3ナンバー」または「5ナンバー」で登録されています。過去のパトカーは赤色灯の昇降装置や特装機材の関係から8ナンバー登録されるのが通例でしたが、近年の型式認定車両は一般乗用車と同じ自家用ナンバープレートで登録されています。「ナンバープレートの分類番号が300番台だから一般車だ」と判断してアクセルを踏み込むのは、極めて初歩的かつ致命的なミスです。
また、「高速道路で走行車線(左車線)を走っていれば捕まらない」という思い込みも危険です。確かに覆面パトカーは追い越し車線での速度超過を狙うケースが多いですが、近年増加しているのが「車間距離不保持(あおり運転対策)」や「通行帯違反」の検挙です。空いている高速道路で追い越し車線を走り続ける行為(通行帯違反)はもちろんのこと、走行車線であっても前方の大型トラックにピタリと異常接近して走っている車両は、走行車線から接近してきた覆面パトカーに車間距離不保持で即座に取り締まられます。
さらに、「クラウンセダンさえ探していれば大丈夫」という固定観念も捨て去る必要があります。先述した通り、マークXやV37スカイラインのみならず、一部地域ではスバル・レヴォーグやトヨタ・カムリ、さらには日産・ティアナなどが交通取り締まりに現役で従事しています。「セダン=クラウン」という認識バイアスに囚われているドライバーは、背後に迫るステーションワゴンやスポーティセダンの存在を無警戒に見過ごしてしまうことになります。