安全面を理由に姿を消していったうんていですが、身体発達やフィットネスの専門家の間では、その効用を再評価する動きが強まっています。小児理学療法や運動生理学の視点から見ると、うんていを使ったブラキエーション(腕渡り動作)は、現代の生活環境で著しく低下しているうんてい子どもの運動能力向上効果を補うための極めて優秀な運動です。
ぶら下がり運動は、自分の体重を両手の指先と前腕で支えるため、握力や前腕筋群の強化に直結します。さらに、腕を交互に振り出しながら全身を協調させる動作は、肩甲骨周りのインナーマッスルを連動させ、背骨の自然なS字カーブを整える効果を持ちます。頭部が揺れる中で平衡感覚を保つ運動は前庭感覚や深部感覚を強く刺激し、机に向かう際の姿勢保持や体幹の安定性にも好影響を与えることが分かっています。
一方で、近年の自重トレーニング(カリステニクス・ストリートワークアウト)ブームに伴い、うんてい公園大人懸垂トレーニングを日課にするフィットネス層が急増しています。一般的な鉄棒では順手・逆手の懸垂にバリエーションが限られますが、うんていを用いればパラレルグリップ(平行握り)でのチンニングや、バーを1本ずつ進む移動懸垂、さらには腹筋を鍛えるハンギングレッグレイズなど、高強度のトレーニングを多角的に展開できます。ジムに通わず屋外の新鮮な空気の中で全身を鍛え上げられるスポットとして、成人層からも熱狂的に支持されているのです。