ネットの海を覗くと、軽はずみな好奇心や自己責任という言葉の重みを理解しないままホルモン剤に手を出し、後悔に打ちひしがれる人々の悲痛な声が散見されます。Yahoo!知恵袋には、「女性ホルモンを摂取したことを激しく後悔しています。私はこれからどう生きていけばいいでしょうか」という、人生の行き場を失った投稿が寄せられています。その相談に対する周囲の返答は「自分で決めたこと。自己責任としか言えない」という冷酷な現実であり、誰の救済も得られない孤立無援の処遇が浮き彫りになっています。
さらに深刻なのは若年層の被弾です。ある健康相談サイトには、高校1年生の男子生徒から切実なSOSが寄せられていました。美肌や中性化を夢見てネットで購入した薬剤をわずか1ヶ月服用しただけで、「両胸にしこりができて痛み出し、勃起も完全にしなくなった。自分は一体何になりたかったのか分からなくなり、恐怖で震えている」という生々しい告白です。思春期の柔軟で未成熟な内分泌系に強力な外因性ホルモンを投入した結果、自己の性自認そのものが深刻なアイデンティティ崩壊を起こしています。
また、女性ホルモン投与の体験談ブログを執筆する当事者の記録からも、その壮絶な実相が伝わってきます。自らをノンセクシュアルやXジェンダーと位置づけ、18歳から22歳頃まで約4年間にわたり個人輸入で投与を続けた当事者の手記には、身体が丸みを帯びていく過程での一時的な高揚感の裏で、常に付きまとった「この先、男としても女としても中途半端な身体で生きていく恐怖」と、ホルモンバランスの乱高下による激しい希死念慮が生々しく綴られています。
個人輸入のホルモン剤におけるリスクは、薬理学的な作用だけに留まりません。税関をすり抜けて届く海外製ジェネリック医薬品の中には、有効成分が過剰に含まれている粗悪品や、有害な不純物が混入した偽造品が紛れ込んでいる事例が厚労省からも度々警告されています。何の後ろ盾もない自己責任の投与は、文字通り「自らの命をチップにした危険なギャンブル」に他なりません。