観客の感情を揺さぶる構図のロジックは、決して新しいものではない。古くは映画界の巨匠・黒澤明がスクリーン上で実践した集団の配置や対角線構図、圧倒的な遠近感の演出が、世界中のクリエイターに多大な影響を与えてきた。その視覚的遺伝子は現代のアニメーション表現にも脈々と受け継がれている。
例えば、新海誠監督が手がけた『君の名は。』で見られる美しい空と人物の黄金比率や、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の広大な空間に佇む圧倒的なパース感は、画面作りの金字塔だ。こうした映像美のエッセンスを抽出し、現代のデジタルイラストやグラフィックデザインへ落とし込む試みが日々行われている。