2026年の今、境内で目立つのは伝統的な実業家ばかりではない。スマートフォンで暗号資産ポートフォリオをチェックしながら参道を踏みしめる20代〜30代の個人投資家や、Web3・AIスタートアップの創業者たちの姿が激増している。デジタル完結型のライフスタイルを送る彼らが、なぜ最もアナログな山岳信仰の場所に惹かれるのか。
「アルゴリズムやデータ解析をどれだけ突き詰めても、最後の数パーセントの成果を決めるのは人間の直感と運気なんです」と、ベンチャーキャピタリストの男性は力説する。高速トレードやAI自動化が当たり前になった現代だからこそ、論理を超えた精神的な拠り所を求める心理が強まっている。歴史の重みと自然のパワーが凝縮されたこの空間は、デジタル時代のビジネスパーソンにとっても精神のアンカー(錨)として機能しているのだ。