市内には、古の息吹を感じられる史跡から息をのむ大パノラマまで、多彩な海南市観光スポットが点在しています。とりわけ歴史散策において外せないのが、熊野九十九王子のなかでも最高格式を誇る「藤白神社」一帯です。
海南市藤白神社の歴史は古く、神仏習合の面影を色濃く残す境内の大楠(樹齢数百年以上)は県指定天然記念物であり、熊野詣の旅人が道中の無事を祈願した聖地として知られています。その敷地に隣接する海南市鈴木屋敷の復元事業は、クラウドファンディングや全国の有志からの寄付金を集めて実現した画期的なプロジェクト。平安末期から熊野信仰を全国へ広めた鈴木一族の足跡を伝える展示棟や美しい日本庭園が整備され、連日多くの参拝・見学客で賑わいを見せています。
一方、ものづくりの情緒に浸るなら海南市紀州漆器の伝統が息づく黒江の町並み散策が欠かせません。「黒江ぬりもの館」をはじめとする風情ある町家建築では、蒔絵(まきえ)や沈金の本格的な絵付け体験が楽しめ、職人の手仕事を間近に体感できます。
絶景を求めるトラベラーには、国指定名勝の日本庭園「温山荘園」や、和歌浦湾を一望できる戸坂・下津エリアのシーサイドロードが定番コース。とりわけ下津港やマリーナ周辺では、海南市カフェ海が見える人気店が点在し、沈みゆく夕日を眺めながら過ごす贅沢な時間がSNS上でも大きな反響を呼んでいます。