正史ルートにおけるエリスの生涯は、まさに「剣に生き、愛する家族を守り抜いた誇り高き戦士」そのものでした。原作小説のエピローグや完結後のアフターストーリーを描いた『無職転生 - 蛇足編 -』において、彼女の最期の様子が詳細に語られています。
エリスが亡くなったのは甲龍暦478年、享年73歳の時でした。当時71歳だったルーデウスよりも約3年先にこの世を去っています。驚くべきは、亡くなるその日直前まで彼女が鍛錬を怠らず、筋骨隆々とした健康な体を維持していた点です。
最期の日の夕暮れ、エリスはいつものように裏庭でルーデウスと木剣を交え、彼を一本取った後に「今日も私の勝ちね」と誇らしげに笑いました。その後、疲れた様子で眠りにつき、そのまま二度と目を覚ますことなく、眠るように息を引き取りました。病気の苦痛や戦火の無念に苛まれることなく、生涯を愛する夫と共に駆け抜け、力を出し切った末の穏やかな大往生でした。
エリスの死に直面したルーデウスは深い悲しみに暮れながらも、彼女が遺した誇りと家族の絆を受け止め、自身もその3年後となる74歳(甲龍暦481年)で静かに生涯の幕を下ろすことになります。