サンリオがキティを「猫ではない」と説明する最大の理由は、彼女の行動様式と世界観の設定にあります。キティちゃんは決して四足歩行をせず、二足歩行で歩き、フォークとナイフを使ってアップルパイを食べ、学校に通って勉強をする生活を送っています。
サンリオキャラクター設定における根幹には「子どもたちにとっての親友」という哲学が存在します。もしキティちゃんがペットの動物であれば、人間とキャラクターの関係は「飼い主とペット」という上下関係になってしまいます。サンリオはキティを対等な立場で心を通わせられる「友達」として描くため、あえて猫そのものではなく「猫の愛らしさを借りて擬人化した人間の女の子」として生み出しました。
絵本やアニメーションの中で彼女が猫背になったり、ニャーと鳴いたりすることが一切ないのもこの基本設定が徹底されているためです。感情豊かに笑い、時には悩み、家族や友達と助け合いながら暮らす姿は、まさに人間の少女そのものと言えます。