ヒョンビンが演じた主人公リ・ジョンヒョクは、北朝鮮軍のナンバー2とされる総政治局長の息子であり、かつてスイスへ留学してピアノを学んでいたという破格の貴公子設定です。果たしてこのような軍将校の実在モデルは存在するのでしょうか。
制作陣によれば、特定の1人をそのままモデルにしたわけではないものの、北朝鮮の最上位エリート層である「ロイヤルファミリー」周辺の実態が色濃く反映されています。実際にスイスのインターナショナルスクールに留学していた金正恩総書記をはじめ、最高幹部の子弟たちがヨーロッパへ留学して西欧文化を享受する事例は現実に存在します。
また、ドラマ誕生の根本的なきっかけは、2008年に韓国の女優が乗ったプレジャーボートが濃霧で流され、仁川沖の北方限界線(NLL)を越えて北朝鮮の沿岸警備艇に見つかりそうになった実話でした。この奇跡的な生還劇に着想を得たパク・ジウン脚本家が、脱北エリートへの徹底取材を重ねることで、非現実的でありながら説得力を持つリ・ジョンヒョクという不世出のヒーローを創り出したのです。