地域ぐるみでの防災対策を牽引するのが、阿部守一長野県知事を中心とした自治体のイニシアチブと、御嶽山火山防災協議会の存在だ。協議会では、地元行政、警察、自衛隊、火山学者、そして観光事業者が膝を突き合わせ、避難シェルターの増設や登山口でのヘルメット着用の義務化といった実効性の高い安全策を次々と打ち出してきた。
観光資源としての豊かな自然を守りつつ、命を守る安全網をいかに強固にするか。この両立に向けた議論は絶え間なく行われている。知事自らが現地を訪れ、避難訓練の実施状況や捜索態勢の維持について直接指示を出すなど、悲劇を二度と繰り返さないための強い政治的意志が地域全体を支えている。