現代の裏社会を語る上で欠かせないのが、国内最大の指定暴力団である六代目山口組を巡る長年の動向だ。組織内部での権力闘争と資金分配の対立から端を発した分裂劇は、数々の派生団体を生み出し、抗争と泥沼の対立を引き起こした。
暴力団取材の第一人者であるジャーナリストの溝口敦氏も指摘するように、現代の暴力団組織は従来の「親分・子分」という強固な絆ではなく、極めて実利的なビジネス関係によって結びついている。ピラミッド型の強固な階層構造は形骸化し、取り締まりの目を逃れるための流動的で不透明なネットワークへと変化しているのが実態だ。