東北の夏を凍らせる「やませ」とは?メカニズムと冷害対策の真実

東北の夏を凍らせる「やませ」とは?メカニズムと冷害対策の真実

東北の夏を凍らせる「やませ」とは?メカニズムと冷害対策の真実について専門的な視点から解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。

Q1:やませは1年の中でいつ発生し、どのくらいの期間続くのですか?
A1:主に初夏から盛夏にかけての6月中旬から8月中旬に発生します。数日で抜けることもありますが、梅雨前線とオホーツク海高気圧が安定して停滞すると、1週間から2週間以上にわたって断続的に吹き続けるケースがあります。

Q2:なぜ山を挟んだ日本海側と太平洋側でこれほど気温が違うのですか?
A2:冷たく湿ったやませの層は高度が低く、標高約1,000メートルの奥羽山脈に遮られます。冷気が太平洋側に滞留する一方で、山を乗り越えて日本海側へ吹き降りる気流は「フェーン現象」によって乾燥して急速に暖まるため、太平洋側が18℃の肌寒い日でも、日本海側は35℃を超える猛暑日になるという極端な気温差が生まれます。

Q3:「じませ」と「やませ」は何が違うのですか?
A3:「やませ」はオホーツク海から吹き込む冷たく湿った北東風そのものを指します。これに対して「じませ」は、親潮の冷たい海面上に発生し、やませに乗って三陸沿岸の陸地に押し寄せて視界を遮る濃密な海霧(下層雲)を指す地元の方言・呼称です。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。