「桜マークが付いているライフジャケットを買ったから安心だ」と考えるのは非常に危険です。国土交通省型式承認品(小型船舶用救命胴衣)には、航行区域や船舶の種類に応じてタイプA、タイプD、タイプF、タイプGなどの区分が定められており、用途に合致していない製品は法令上使用が認められません。
特に注意が必要なのが、沖合に出る遊漁船(船釣り)やプレジャーボートです。これらに乗船する場合、原則として「タイプA」の着用が必須と定められています。デザイン重視で購入したタイプDやタイプFのジャケットに桜マークが刻印されていても、タイプA限定の船では「安全基準を満たしていない」と判定され、乗船を拒否されます。
タイプAが全水域を網羅できる理由は、万が一意識を失って落水した場合でも、顔が水面上に浮き上がる復元構造や、夜間捜索で発見されやすい高輝度再帰反射材、発見を促すホイッスルの装備が義務付けられているためです。レジャー目的で小型船舶に乗るならば、汎用性と安全性を兼ね備えたタイプAの一択となります。