日本国内における副業推進の源流をたどると、厚生労働省が策定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」に行き着く。これまで企業側が副業禁止の根拠としてきた企業秘密の漏洩や労働時間の管理不備といったリスクに対し、政府は管理ルールの見直しと標準化を着実に進めてきた。
特に注目すべきは「モデル就業規則」の改定である。かつて原則禁止と明記されていた副業の規定は、許可制または届出制へと大きく舵を切られた。長時間労働を防ぐための本業と副業の労働時間通算ルールについても、実務上の負担を軽減する簡素化措置が講じられ、企業の副業解禁を後押しする制度的インフラが整いつつある。