人間の体は、首から下、骨盤までの胴体部分が横隔膜(おうかくまく)を境にして大きく2つの空間に分かれています。横隔膜より上部を「胸腔(きょうくう)」、下部を「腹腔(ふくくう)」と呼び、それぞれに重要な臓器が隙間なく配置されています。
胸腔は肋骨(ろっこつ)と胸骨に囲まれた強固な籠のような構造(胸郭)になっており、生命維持に直結するポンプ役の心臓と、呼吸を担う左右の肺が厳重に保護されています。外部からの衝撃に対して極めて頑丈にできているのが特徴です。
一方、横隔膜の下に広がる腹腔には、食物の消化・吸収・解毒・排泄に関わる多種多様な内臓が詰まっています。上部には肝臓や胃、膵臓、胆嚢、脾臓が並び、中央から下部にかけては全長約6〜7メートルに及ぶ小腸と、それを囲む大腸が存在します。さらに背中側には左右一対の腎臓があり、骨盤内には膀胱や生殖器官が収まっています。