イカ墨のあの深い黒色は、人間の髪や皮膚と同じ「メラニン色素」によるものです。しかし、現代の生化学および水産栄養学の観点からは、単なる色素以上の優れた健康効果が実証されています。
国内外の研究機関による分析では、イカ墨に含まれる多糖類とタンパク質の複合体(ペプチドグリカン様物質)に、抗酸化作用や免疫細胞の活性化を促す効果が確認されています。メラニン自体も強力なフリーラジカル消去能(活性酸素を無害化する働き)を持っており、体内の酸化ストレスを軽減するサポート役を果たします。
さらに注目すべきは、イカ墨が持つ「天然の抗菌作用」です。伝統的に黒作りや塩辛に墨が用いられてきた背景には、腐敗菌の増殖を抑制するリゾチーム様物質の働きが存在します。腸内の有害菌の繁殖を抑えつつ、アミノ酸やタウリンが肝機能のサポートや疲労回復に寄与するため、栄養学的に見ても非常に優れた機能性食材といえます。