ネット掲示板やSNSでは、不気味な座標を見つけたユーザー同士が集い、「実際に現地に行ってみた」「夜中にストリートビューで見ると呪われる」といった集団心理の過熱が定期的に発生します。コミュニティ内で恐怖が再生産されるプロセスには、デジタル空間特有の拡散動態が見られます。
過去に「人肉加工場がある」とネット上でデマが拡散されたメキシコの人里離れた建物では、現地のYouTuberやジャーナリストが突入取材を試みる騒動に発展しました。しかし、実際に現地警察と取材班が確認したところ、単なる廃業した鶏肉加工工場であり、散乱していたのは老朽化した機材とゴミだけでした。匿名掲示板での悪意あるキャプション付けと、画質の粗いストリートビュー画像が結びつくことで、事実無根の怪談が瞬く間に仕立て上げられたのです。
海外の探訪コミュニティでは、安易な噂を真に受けて立ち入り禁止区域や治安の悪いスラム街へ直接足を運ぶ「リアル凸」行為が後を絶たず、治安当局が不法侵入や犯罪被害への厳重な注意喚起を発動する事態も発生しています。画面の向こう側の恐怖を消費するネットの熱狂と、現実の危険性には大きな隔たりが存在します。