主祭神として祀られているのは、第15代天皇である応神天皇こと誉田別命だ。古来より武門の守護神、国家鎮護の神として崇められてきた八幡信仰の系譜を受け継ぎ、厄除けや勝運、家内安全の神徳で親しまれている。背筋が自然と伸びるような社殿の佇まいは、まさにこの神威の表れだろう。
この地が「本多」と呼ばれる背景には、江戸初期の新田開拓を率いた本多家の歴史がある。徳川四天王の一人として名を馳せた勇将・本多忠勝の武勇や誇りを連想させる名びびきだが、この社に根づくのは荒々しさではなく、土地を切り拓いた先人たちの不屈の情熱と調和の精神だ。勝負事の前に祈願に訪れる参拝者が後を絶たない理由も、この揺るぎない土台にある。