ネットの検索窓に「芸能人の店」と打ち込むと、必ずといっていいほど「まずい」という関連サジェストが表示されます。しかし、実際に足を運んでみると、決して食べられないほど不味い店ばかりではありません。ではなぜ、ここまで厳しい口コミが溢れるのでしょうか。
この現象の根底には、社会心理学でいう「ハロー効果の逆転」と「認知的不協和」が存在します。
一般の無名な大衆居酒屋で1人前500円のから揚げを頼み、冷凍食品レベルの味付けだったとしても、利用者は「まあ、この価格なら普通だな」と受け入れます。しかし、テレビでグルメ通を気取る有名タレントの店で1人前980円のから揚げを注文し、平凡な味が出てきた瞬間、客の心理は「裏切られた」「名前代ばかりで中身が伴っていない」という強い怒りに変わります。
タレントの持つ洗練されたイメージによって無意識に引き上げられた「過剰な期待値」が、ごく一般的な料理の味と衝突した結果、ネット上には「値段の割にまずい」「期待外れ」という激烈な低評価レビューが書き込まれる仕組みです。