ラッコが絶滅危惧種になった理由と日本の水族館残り3頭の真相

ラッコが絶滅危惧種になった理由と日本の水族館残り3頭の真相

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ラッコは単なる愛玩動物ではなく、海洋生態系全体を支える「キーストーン種(中核種)」としての極めて重大な役割を担っています。

ラッコが暮らす北太平洋の沿岸部には、「ジャイアントケルプ」と呼ばれる巨大な海藻の森が広がっています。この海藻の森は、無数の魚類の産卵場所や隠れ家となり、豊かな海の生態系を維持する基盤です。しかし、ウニはこの海藻を主食としており、天敵がいなくなると爆発的に繁殖して海藻を食べ尽くしてしまいます。その結果、海底が白く荒れ果てる「磯焼け(Urchin Barren)」が発生し、魚類を含めた多くの海洋生物が住処を失います。

ここで決定的な働きをするのがラッコです。ラッコは硬い殻を持つウニを大量に捕食することで、ウニの個体数を適正にコントロールします。ラッコが存在することで海藻の森が保たれ、魚が集まり、豊かな漁場が守られるという循環が成立しています。

さらに近年、環境科学の分野では、海藻が吸収・固定する炭素「ブルーカーボン」の観点からもラッコの存在が再評価されています。ラッコがウニを抑えて海藻の森を健全に保つことが、大気中の二酸化炭素削減と地球温暖化の抑制に直接貢献しているという研究成果が世界中で報告されています。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。