新天町倶楽部の現在と一般利用法!岡本太郎の名画と再開発の真相

新天町倶楽部の現在と一般利用法!岡本太郎の名画と再開発の真相

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新天町倶楽部が全国のアートファンや建築愛好家からも注目される最大の理由、それは2階フロアの壁面に鎮座する岡本太郎作の巨大陶壁画「挑む」の存在です。美術館のガラス越しではなく、日常の食事風景の中に溶け込む形で巨匠のオリジナル作品が展示されている光景は、日本全国を見渡しても極めて異例と言えます。

この作品が設置されたのは1981年(昭和56年)11月のことです。当時、新天町商店街の創業35周年記念事業および新天町ビルの新装オープンに合わせ、当時の商店街振興組合の幹部たちが「戦後の焼け野原から市民のために立ち上がった新天町の気概を後世に残すシンボルを」と岡本太郎氏に直接制作を依頼しました。太陽の塔などで知られる岡本氏はその情熱に応え、縦約2.5メートル、横約5メートルに及ぶ大作を制作。燃え盛る情熱と挑戦の意志を表現したダイナミックな造形が、半世紀近くにわたり食堂を見守り続けています。

「芸術は一部の特権階級のものではなく、大衆の日常の中にこそあるべきだ」という岡本太郎氏の哲学が、この大衆食堂という舞台においてこれ以上ない形で体現されています。間近で凹凸のある陶板の質感や力強い色彩の筆致を観察できる点は、有料の美術展を上回る贅沢な体験と言えるでしょう。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。