ここで、もりのみやキューズモールBASEにまつわる「誤解」と「盲点」を整理しておきたい。まず誤解のひとつが「ランナー専用の施設ではないか」というものだ。確かに屋上トラックとランニングステーションは目玉だが、実際には食品スーパー、ドラッグストア、カジュアルレストランが日常利用の中心を担っている。むしろ、ランニングをしない利用者の方が多数派だというのが実地観察の印象である。
二つ目の誤解は「観光客向けの施設」というイメージだ。大阪城公園に近いことから観光客の立ち寄りも多いが、テナント構成や営業時間の設定は明らかに地元住民の生活動線を意識している。平日夕方には学校帰りの学生や仕事帰りの会社員が目立ち、土日は家族連れとランナーが共存する。観光地付属の施設ではなく、地域のインフラとして機能しているというのが正確な理解だ。
三つ目の盲点は、屋上トラックの利用ルールである。無料で開放されている時間帯と、ランニングステーションの会員向けプログラムが実施される時間帯があり、一般利用者が自由に走れるのは基本的に無料開放時間に限られる。公式サイトやランニングステーションの案内では「利用時間・利用方法を確認の上、他の利用者と譲り合って利用すること」とされている。SNS上では「混雑していると歩行者とランナーが錯綜して走りにくい」という体験談も散見され、利用前の時間帯チェックが実質的に必須だ。
四つ目は、イベントスペースとしての顔だ。もりのみやキューズモールBASEでは、季節ごとのマルシェ、ランニングクリニック、健康測定会など、スポーツと健康を軸にしたイベントが定期的に開催されている。ネット上に大きな告知は少ないものの、地域住民の間では「気づいたらやっている」イベントとして認知されており、公式サイトのイベントカレンダーを小まめに確認する価値がある。2026年は特に、大阪城公園周辺の再開発進展に伴い、この施設がランナーの発着点としての機能をさらに強めると見られている。