建築基準法や宅地建物取引業法などの関係法令を精査しても、「アパート」「マンション」という呼称を法的に分ける条文はどこにも記されていません。法律上はどちらも等しく「共同住宅」として扱われます。
では、なぜ賃貸市場で明確に区別されているのでしょうか。大手不動産ポータルサイト各社や管理会社の社内規定を調査すると、一般的に以下の区分基準が定着しています。
不動産業界における区分は、主に「骨組みとなる建築構造」と「建物の階数」の2点に集約されます。木造(W造)や軽量鉄骨造(プレハブ工法など)で建てられた2階建て以下の共同住宅を「アパート」、鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、重量鉄骨造で建てられた3階建て以上の集合住宅を「マンション」と分類するのが通例です。
不動産会社がこの区分を厳密に設けている背景には、ユーザーが物件検索を行う際の「遮音性や堅牢性に対する期待値のミスマッチ」を防ぐ実務上の理由が存在します。