物語終盤、ついに暴かれた「赤い金魚」連続殺人事件の真相は、想像を絶するおぞましいものでした。真犯人は、不動産屋に勤務する男・高瀬文人(尾上寛之)。高瀬は幼少期に受けた母親からの壮絶な虐待のトラウマから、アルファベットの「A」から「Z」にちなんだ見立て殺人を犯し続けていた凶悪なシリアルキラーでした。糀谷夕希子(Yukiko Kojiya)は「Y」のターゲットとして選ばれ、口の中にホルマリンを浸したゴムボールを押し込まれて窒息死させられていたのです。
さらに事態を悪化させていたのが、フリージャーナリストの宍戸理一(北村有起哉)の存在でした。宍戸は高瀬の異常な犯行初期からその事実を把握していながら警察に通報せず、後日「世紀のスクープ本」として出版するために犯行を陰で教唆・記録し、隠蔽を幇助していました。
恋人を奪われた中堂の怒りは頂点に達し、宍戸を薬品によって毒殺する「私刑(リンチ)」の準備を完遂します。復讐という名の暗闇に堕ちる寸前、彼を引き留めたのは三澄ミコトの魂の叫びでした。「不条理な死に負けないでください。あなたが死んだら、私も負けた気になる」「法医学者として、法で戦ってください」。ミコトの必死の説得と、証拠を科学的に証明しようとするUDIラボチームの執念が、中堂の踏みとどまる最後の防波堤となりました。最終的に、夕希子の遺体をアメリカから再解剖のために日本へ呼び戻し、微細な土壌成分と生前反応を法医学的に完全立証。高瀬は立件され、中堂の8年間に及ぶ孤独な復讐劇は「司法の勝利」によって幕を閉じました。