金額が正しくても、包み方や渡し方の作法を誤ると台無しになってしまいます。最低限押さえておくべき4つの基本ステップを確認しておきましょう。
1. 新札を用意する歴史的・心理的理由
ご祝儀には必ず銀行や両替機で用意した新札(ピン札)を使用します。これには「あなた方の結婚式を前々から楽しみに心待ちにし、あらかじめ時間をかけて準備していました」という慶びと敬意を態度で示す意味が込められています。シワの入った旧札をそのまま包む行為は、「急ごしらえで駆けつけた」という無礼な印象を与えます。
2. 中袋の金額は「大字(旧字体)」で記載する
中袋の表面中央には、包んだ金額を縦書きで明記します。この際、数字の改ざん(一本線を足して金額を偽装すること)を防ぐという歴史的背景から、漢数字ではなく大字(だいじ)を用いるのが正式なマナーです。
- 1万円:金 壱萬圓
- 2万円:金 弐萬圓
- 3万円:金 参萬圓
- 5万円:金 伍萬圓
- 7万円:金 七萬圓
- 10万円:金 拾萬圓
3. 表書きは筆ペン・毛筆で濃く鮮明に書く
外袋の名目(「寿」や「御結婚御祝」)の下に自身のフルネームを記載する際は、筆ペンまたは毛筆の黒インクを使用します。ボールペンや万年筆、薄墨(うすずみ=弔事用)の使用は厳禁です。文字の美しさ以上に、丁寧で濃くはっきりとした楷書で書くことが敬意の証となります。
4. 袱紗(ふくさ)の包み方と持参マナー
ご祝儀袋を裸のままバッグやスーツのポケットに入れて持ち運ぶと、水引の変形や袋の汚れを招きます。必ず袱紗(ふくさ)に包んで持参してください。慶事では「右開き」になるよう、左・上・下の順に折り込み、最後に右側をかぶせるのが正しい包み方です(爪付き袱紗や金封袱紗の場合は右から開く向きで使用します)。