本作の根底を貫くのは、「自分に降りかかるはずだった過酷な運命は、他人に肩代わりさせなければ回避できない」という残酷な運命転嫁の法則です。1回目の人生で胃がんを患い、夫のパク・ミンファンと唯一無二の親友だったチョン・スミンの不倫を目撃した末に殺害されたカン・ジウォン(パク・ミニョン)。2013年に回帰した彼女は、自らの破滅のシナリオをそのままスミンへと引き継がせる冷徹な計画を実行に移します。
物語のクライマックスにおいて、ジウォンがかつて命を落とした「ガラステーブルへの転落死」という死の運命は、皮肉にもスミンとミンファンの骨肉の争いの中でパク・ミンファン自身に転嫁されました。保険金を巡りジウォンを拉致・殺害しようと暴走したミンファンは、スミンとのもみ合いの末にガラステーブルを突き破って頭部を強打し、ジウォンが辿るはずだった無惨な最期をそのままなぞる形で絶命します。
一方、稀代の悪女としてジウォンの人生を貪り続けたチョン・スミンは、指名手配の末に逮捕。刑務所の冷たい独房の中で一生を過ごすことになります。しかし彼女の精神は完全に崩壊し、獄中でもなお「ジウォンが私からすべてを奪った」「ジウォンは私なしでは幸せになれない」という妄執と幻影に苛まれ続けるという、死よりも重い生ける屍の刑罰を背負う結末を迎えました。
そして、ジウォンと同じく2回目の人生を生きていたユ・ジヒョク(ナ・イヌ)の「自動車事故死」の運命は、ジヒョクを執拗に追い詰めた元婚約者オ・ユラ(BoA)へと移譲されます。海外逃亡を図り狂気のスピードで車を飛ばしたユラは、かつてジヒョクが命を落としたのと全く同じシチュエーションで激突事故死を遂げました。
すべての因縁と業を清算したジウォンとジヒョクは、2026年に晴れて結婚式を挙げます。二人の胸元に刻まれていた青いハートの痣(ジウォンの亡き父が残した奇跡の証)は役目を終えて消え去り、双子の子供に恵まれた二人は、かつてジウォンが命を落とした運命の分岐点である2026年4月12日を笑顔で迎えるという、完全なるハッピーエンドで幕を閉じました。