舘ひろし×神田正輝の傑作ドラマ『クロスロード』全シリーズの魅力と真相

舘ひろし×神田正輝の傑作ドラマ『クロスロード』全シリーズの魅力と真相

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2016年2月、NHK BSプレミアムの「プレミアムドラマ」枠で幕を開けた『クロスロード』。本作最大の呼び物となったのは、かつて『西部警察』をはじめ数々の現場で苦楽を共にしてきた舘ひろしと神田正輝の本格W主演でした。アクションや派手なスペクタクルを封印し、徹底した心理戦と会話劇で魅せる大人のサスペンスとして制作された本作は、初回放送時からドラマファンの間で大きな反響を呼びました。

物語の根底にあるのは、「警察の正義」と「報道の使命」という相容れない二つの価値観の衝突です。舘ひろしが演じるのは、かつて捜査一課のエリートでありながら、ある事件をきっかけに所轄の地域課巡査部長へと退いた尾保内一平(おぼない いっぺい)。一方、神田正輝が演じるのは、かつて大手新聞社「毎朝新聞」の特報部エースとして名を馳せながら、誤報スキャンダルによって筆を折り、フリーの調査報道記者となった板垣公平(いたがき こうへい)です。

当時の制作発表記者会見で舘ひろしは「神田正輝という俳優と、年齢を重ねた今だからこそできる静かなぶつかり合いを表現したかった」と語り、神田正輝も「セリフの行間にある男同士の距離感をどう表現するかに全力を注いだ」と述懐しています。また、ドラマの世界観を哀愁深く彩った水木一郎による主題歌「追憶の果てに」の存在も、往年のハードボイルド感を現代に蘇らせる決定打となりました。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。