SNSのタイムラインや口コミサイトで定食の写真が流れてくるたび、ひときわ目を引くのがお盆いっぱいに敷き詰められた彩り豊かな小鉢の数々です。八百屋とごはんが爆発的な人気を博し、リピーターを離さない最大の要因は、「健康への配慮」と「食後の強い満腹感」という相反するニーズを同時に満たしている点にあります。
一般的なヘルシー志向のカフェや自然食レストランでは、薄味の蒸し野菜や少なめの玄米が中心となり、男性客や食べ盛りの世代からは「美味しかったけれど夕方にはお腹が空く」といった不満が出がちでした。一方、八百屋とごはんの定食は、チキン南蛮や鯖の竜田揚げ、黒酢あんかけといった主菜にしっかりとした下味とボリュームを持たせています。その周囲を契約農家から届く新鮮野菜をふんだんに使った手作り副菜が固めることで、「体に優しい食事を腹いっぱい食べた」という類まれな精神的充足感をもたらすのです。
さらに、運営母体であるSasayaホールディングスが打ち出す「店主の顔が見える店づくり」も功を奏しています。均一化された大手チェーンの定食とは異なり、南森町・西天満の「いさな」、阿波座・西長堀エリアの「しみず」、JR難波の「かわさき」、上本町の「きたがき」など、各店主の個性や地域に合わせた季節替わりの隠し球が用意されていることが、通い続けるファンを生む強固な土台となっています。