「近所だから直接窓口に行って受診したい」と考えたとき、直面するのが紹介状なし受診の費用問題です。国の医療提供体制見直しに伴い、大病院への外来集中を防ぐ目的で定められた「特別の料金(初診時・再診時選定療養費)」が厳格に適用されています。
和歌山労災病院において、他の医療機関からの紹介状(診療情報提供書)を持たずに初診を受診した場合、通常の診療費(健康保険適用分)とは別に、初診時選定療養費として7,700円(税込)の自己負担が発生します。これは歯科を受診する場合でも別途定められた金額が請求され、健康保険の適用外となるため全額自費となります。
さらに、病状が安定して他のクリニックへの逆紹介を提案されたにもかかわらず、本人の希望で労災病院に通院を続けた場合には、再診時選定療養費(3,300円前後)が毎回の受診ごとに追加徴収される仕組みです。
「なぜ診察を受けるだけで高額な費用が余計にかかるのか」と不満を募らせる患者も散見されますが、これは病院独自の営利目的ではなく、国の医療法に基づいた制度設計です。重症患者や専門的治療を要する患者への対応を遅らせないための措置であり、まずは地域のクリニック(かかりつけ医)で診察を受け、精密検査や入院手術が必要と判断された段階で「診療情報提供書(紹介状)」を発行してもらうルートを選択するのが、費用面でも時間面でも最も合理的です。