不調が始まった際、どの診療科をいつ受診すべきかは、その後の回復曲線を大きく左右します。最初の窓口として適しているのは、子どもの身体発育と心身症に精通した一般小児科、または日本小児心身医学会の認定医が在籍する専門外来です。
受診を決断すべき具体的な目安は以下の通りです。
- 起床困難、めまい、立ちくらみが2週間以上連続している
- 朝の決まった時間帯に激しい頭痛や腹痛を訴え、排便や服薬でも改善しない
- 体重の急激な減少、または過度な食欲不振・過眠傾向が見られる
- 「消えてしまいたい」「自分が悪い」など自己否定的な発言が目立つ
- 日常的に楽しんでいた趣味やゲームに対しても無反応・無気力になる
思春期のメンタル不調が疑われる場合、児童精神科の受診を検討することになりますが、全国的に予約が殺到しており「初診まで3〜6ヶ月待ち」というケースが日常化しています。このタイムラグを回避するためには、まずはかかりつけの小児科で血液検査や心電図を行い、甲状腺機能低下症や脳神経系疾患などの器質的異常を鑑別除外した上で、医師からの「診療情報提供書(紹介状)」を取り付けて児童精神科へアプローチするのが鉄則です。
また、病院選びにおいては「子どもの話を遮らず、親の前で子どもを責めない医師」を厳選してください。「気合を入れれば起きられる」といった前時代的な精神論を口にする医師に出会った場合は、セカンドオピニオンを躊躇すべきではありません。
公的支援の側面では、文部科学省の不登校対策施策(COCOLOプラン)が進展したことにより、柔軟な学びの選択肢が確立されています。校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム)での個別学習や、要件を満たした民間フリースクールへの通所、さらには一定のICT教材を用いた自宅学習が「指導要録上の出席扱い」として認定される運用が拡大しています。学校の教室という一つの空間に固執する必要は全くありません。