藤谷美紀を語る上で欠かせないもう一つの重要な金字塔が、1996年から放送されたテレビアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の神谷薫役です。
本業の声優ではない女優のキャスティングに対して、放送開始当初は一部で賛否両論が巻き起こりました。しかし、藤谷美紀の演じた薫は、竹を割ったような一本気な強さと、主人公・緋村剣心を包み込む包容力、そして10代の少女らしい可憐さが見事に同居していました。放送が進むにつれて「藤谷美紀の声でなければ薫ではない」とアニメファンを熱狂させ、劇場版やOVAでも高い評価を獲得しました。
2026年以降に新スタッフ・新キャストによる完全新作アニメ『るろうに剣心』が放送された際にも、SNS上ではリアルタイム世代から多くの声が上がりました。
「令和版の薫も素晴らしいが、自分の中の神谷薫は今も藤谷美紀のハスキーで芯のある声」「当時の特番インタビューで照れくさそうにアフレコの苦労を語っていた藤谷さんの笑顔が忘れられない」といった回顧録が数多く投稿されています。一つのカルチャーを築き上げた表現力は、四半世紀を経た今もファンの記憶に刻まれています。