ダイイングメッセージの真実|創作の暗号と現実の事件に残された執念

ダイイングメッセージの真実|創作の暗号と現実の事件に残された執念

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ミステリー用語として広く定着しているダイイングメッセージの意味は、一般的に「被害者が死の直前に残した、犯人や事件の真相を示す伝言や手掛かり」を指します。しかし、この言葉の成り立ちを紐解くと、言語表現や法律の観点から興味深い事実が浮かび上がります。

まずダイイングメッセージの英語表現および由来・語源について見ると、「Dying Message」というフレーズ自体は英語圏でも通じるものの、本格的な警察捜査や法廷用語としてはあまり一般的ではありません。英語圏の日常会話や文学では「Deathbed Message(臨終の言葉)」や「Dying Words」と呼ばれることが多く、法医学や法曹界においては「Dying Declaration(瀕死供述 / 遺言供述)」という厳格な法律用語が用いられます。

英米法体系における瀕死供述(Dying Declaration)には、「死を目前にした人間は嘘をつかない(No one wishing to die would lie)」という法理が存在します。通常、裁判では伝聞証拠(第三者がまた聞きした証言)は排除されますが、死を覚悟した極限状態での証言は例外的に極めて強い証拠能力を認められるのが通例です。日本法においても、刑事訴訟法第321条第1項第3号などの規定に基づき、供述不能となった被害者の生前の記録は厳格な要件下で証拠採用が検討されます。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。