引退発表の直後、磯貝氏が「プロゴルファーを目指す」と宣言した際、世間は驚きとともに半信半疑の目を向けました。しかし、本人は至って真剣でした。持ち前の類まれな身体感覚と集中力を生かし、ゴルフ界でも驚異的なスピードで上達を見せ、日本プロゴルフ協会(PGA)のプロテストやツアー予選会に果敢に挑戦しました。
ネット上では「ゴルフで大失敗して没落した」「借金を抱えて現場仕事に追われている」といったセンセーショナルな噂が書き込まれることがありますが、これは実態とは全く異なる誇張や偏見です。
現場取材や当時の関係者の証言によれば、磯貝氏が大工仕事や農業に携わった理由は、金銭的な困窮によるものではなく、「自分の手でモノを作り上げる充実感を味わいたい」「自然の中で汗を流して生活したい」という、極めて純粋な知的好奇心と人生哲学による選択でした。一般的な「元Jリーガー=解説者や専任監督」という固定観念にとらわれず、自分がやりたいことに嘘をつかずに生きていく姿勢こそが、磯貝洋光という人間の本質といえます。